ガドリニウムキレート剤

ガドリニウムは多数の高イオン性錯体を形成します。現在市販されているMRIに応用されるGdキレート剤は9配位であり、リガンド(DTPA、DOTA、HP-DO3A)が8つの結合部位を占め、9番目の配位部位に水分子が結合しています。

ガドリニウムはランタノイド元素(f元素)の1つです。対照的な4f7(7つの非共有電子対)の電子配置と長い電子緩和速度を有するため、MRI造影剤として最も一般的に用いられる常磁性イオンです。ガドリニウムはCa(II)と大きさおよび化学的な性質で類似しているため、毒性を持つ重金属です。ガドリニウムは多数の高イオン性錯体を形成します。Gd(III)は非常に大きいため、水溶液中で配位数の多い錯体を形成します。MRIに応用されるGdキレート剤は9配位であり、リガンドが8つの結合部位を占め、残った9番目の配位部位に水分子が結合しています。9配位錯体の配位形態は、三方晶系あるいは非斜方晶系です。緩和度のSolomon-Bloembergen-Morgen則により、最大の水プロトン緩和度を得るために配位する水分子の数を最大にすること、水交換速度と回転相関時間を最適化することが必要となります。加えて、生理的な条件下で錯体が解離することは望ましくないので、キレート剤は熱力学的・動力学的に十分に安定である必要もあります。DTPA、DOTA、HP-DO3Aのようなpolyamino-polycarboxylateリガンドは、Gd(III)を安全にキレート可能なため、ガドリニウムのキレート剤として臨床応用されています。

詳細は Macrocyclics を参照ください。


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