テトラアザシクロドデカンマクロ環化合物

12員環のテトラアミンcyclen(1,4,7,10-tetraazacyclododecanone)は実用的に重要なテトラアザマクロ環化合物です。Cyclen由来のリガンドの錯体はMRI造影剤、放射性医薬品、発光プローブ、生体内温度プローブ、生体内NMRシフト試薬として応用されています。

マクロ環化合物のドナー原子は5ないし6員環のキレート環を形成するように配置されています。一般的なマクロ環化合物ではドナー原子は4個の窒素であり、12から17員環です。12員環のテトラアミンcyclen(1,4,7,10-tetraazacyclododecanone)は実用的に重要なテトラアザマクロ環化合物です。置換されていない4個の二級テトラアミンはそれだけでは小さすぎて金属イオンが十分に配位できないため、cyclen骨格が金属イオンを窒素ドナー原子が形成する平面から押し出しています。しかし、側鎖を付加したcyclen誘導体は軸状に様々な金属イオンを配位することができ、金属イオンは窒素ドナー原子の平面と側鎖のドナー原子(多くの場合酸素)の平面に収まることができます。Cyclen由来のリガンドの錯体はMRI造影剤、放射性医薬品、発光プローブ、生体内温度プローブ、生体内 NMRシフト試薬として応用されています。14員環のtetraaza macrocyle cyclam (1,4,8,11-tetraazacyclotetradecane)は、多くの金属イオンを包むことが可能です。ニッケル(II)、ニッケル(III)、コバルト(II)、コバルト(III)、銅(V)テクネチウム(V)との錯体では、窒素による平面配位が起こります。Cyclam環は柔軟性に富むため、異なる大きさの金属イオンを配位することができます。他の重要なtetraazaマクロ環化合物には、天然のポルフィリンとそれに類似したフタロシアニンが挙げられます。Triazacyclononane、cyclen、cyclamなどの飽和環状ポリアミンは、Richman Atkins法などのマクロ環化反応により合成されます。このような環化反応では、環状分子の2つの前駆体フラグメントによる環形成が起こります。一方はスルホンアミドの塩であり、もう一方は臭素やトシル基などの脱離基を2つ有しています。環化反応はDMFやアセトニトリルなどの非プロトン性溶媒中で行われ、希釈された状態で行われます。金属イオンの鋳型が環化を促進するという報告もされています。

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